その1:アンデコをデコレートする 3

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DCC化  2001/09/08

デジタルコマンドコントロールのメリットの中でも、入換え作業や分割併合、重連機関車の連結・解放などは寄与するところが大きく、DCCの醍醐味でもあります。
特に今回のようなスイッチャー(入換機関車)ではレールのギャップやフィーダの切り替えを気にすることなく運転が楽しめ、本物のヤードで入れ換えを行っているような気にさせてくれます。DCCは、エンドレス運転では物足りなくなった私のためにあるようなものと思う今日この頃。

さて、何度も出てくる左の写真ですが、スイッチャーやロードスイッチャーはデコーダー搭載スペースに苦労します。このアサーン製品でも、ウェイトが積まれているわけではありませんがボディとモーターの隙間は僅かしかありませんでした。

また、停車中のヘッドライト点灯などの芸当が可能なDCCですから、1方向にしか付いていないヘッドライト(それも常時点灯)を前後2灯に増設します。下右の写真のようにプラ板でヘッドライトを支持し、ヘッドライトとナンバー表示部まで光が回るように\/形のランプ受けを乗せました。

デコーダー本体は片側のヘッドライト受けにデコーダーの受け部分を作って載せることにしました。

片側のライト受けが高い位置にあるのは、キャブ上部にヘッドライトがあるためです。キャブに直接ライトを付けて配線を延ばしてもいいのですが、どうしても配線がキャブ内に散らかるので台枠側にセットしました。この車、キャブに窓が多いので目立たないようにライト受けを載せなくてはならず、不格好ですが写真のような足を作っています。

デコーダーの取り付けは、まず全体の配線構造をチェックします。

下左の写真のようにモーターを台枠から外して配線をチェックします。この機関車では、台枠と片側の車輪がアースされモーター片側の接点やヘッドライトの配線も台枠に直接アースされています。デコーダーはレールからの集電とモーターの間に配線するので、モーターやライトの接点をレールからの配線から絶縁させなくてはなりません。

右写真のようにモーターの片側接点をテープで絶縁し、ライトの配線も台枠から切り離す必要がありましす。

この状態にしてモーターを台枠に戻し、台枠から引き出す接点を増設します(右下の写真)。接点は台枠の適当な位置にドリルで穴を開け、2mmのタップを立て真鍮板をネジ止めしました。(右写真の矢印)

 

この時点でヘッドライト受けを設置すると配線しにくくなる箇所のみデコーダーの配線を行います。ここではモーターの台枠側接点と両台車の絶縁側接点を結ぶ配線を行いました。

先行の配線が終わったところでヘッドライト受けを軽く接着、仮組して当たりをみます。キャブ内に納める形のデコーダー本体も仮置きしてこちらも当たりを確かめます。問題なければエポキシ系接着剤でしっかりと接着。

ここまで終わればあとは残りの配線を半田付けするだけです。

配線はライトを長いままにしてテスト走行させます。ライトと走行方向揃えるためライトの配線だけ長くしていますが、Digidrax社のデコーダーでは設定でライトの点灯方向を逆にすることも可能です。が、一応一般的な設定にしておきたいもので、ここの時点ではライトの配線を仮にしています。(へんなこだわり・・)

写真のように、テスト線路に載せて前後の走行テストとライトの点灯方向のチェックをします。デコーダーや配線が走行を邪魔していないか、モーターの設置状態やジョイントが振れていないかなど低速走行でチェックし、最後にF0(ファンクション0)のオン・オフを行い点灯を確認しました。

配線のテストが無事終了したら、本配線の前にライト受けを目立たないよう塗装しておきます。

塗装が乾いたところで本配線。デコーダーから延びるラインを取り回し、ぴたりの長さにカット。ここであまり余らせるとモーターやユニバーサルジョイントに絡むなどトラブルの元となります。

ということで配線も終わり、DCC対応となりました。上回りセット前に動作チェック
(←写真)、配線はこんなものです。


上回りをセットして更にテストをしておきます。
ここで問題がなければ最後の仕上げ、車番のデカールを貼り、手すりを取り付け仕上げの塗装となります。

 

ライト点灯、光漏れはないか?    
窓からデコーダーが見えるのはご愛敬 

次回で完成ですネ  

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