ゴジラ

2001.2.17


 ゴジラとは、グループZuden連中が呼んでいるある工具の通称である。写真を見ればその用途は大方想像がつくであろうが、それまで使っていたものに比べるとこのゴジラの便利さ、動きの見事さに感動すら覚えたのである。

 このゴジラはワイヤーストリッパーである。その口でワイヤーを何本もくわえ一気に被服を剥いてしまう優れ物。これまで一本一本チマチマやっていた被服剥き作業が数倍の速度でできてしまうのだ。

 なんとなくゴジラに似てるでしょ?

 どうやって何本も皮むきができるかというと、黄色のくちばしの内側にある金属の歯が被服に切れ目を入れ、被服だけ引き抜くのである。同時に剥ける本数は、当然太さにもよるのだが、0.3φ程度であれば8本は余裕である。


 グループZudenへのゴジラの伝道者は真水氏。
 逗子海岸電軌の工作会で披露されたと記憶している。駅モジュールの工作ではフィーダー、ポイントマシンへの配線やコントロールボードの配線で数百ヶ所にも及ぶハンダ付けの作業が必要で、ビニール線の両端を剥く作業とハンダ付けが交互に果てしなく続くのである。そんな作業に、10本近くまとめて被服を剥いでくれるゴジラは救世主のような工具だったのだ。
 以後、それまで使っていた線の太さに合わせて穴のたくさん空いたオーソドックスなワイヤーストリッパーはお蔵入りとなってしまっている。ちなみに、このゴジラは、線の太さは全く関係ない。太い線も軽々と剥き剥きしてくれる(^^;)、ただ、細い線は苦手のようで、0.2mmを下回る極細の線ではくちばしで線を掴みきれないことがある。

 今、いくらで手に入るものか判らないが、当時1500円だったと思う。ウォルサーズのカタログでは$14.95である。

 

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